ネットショップ運営のコツ

開業届け等の手続き

開業届について

ネットショップを始める際、開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)を税務署に届け出た方がよいでしょう。
開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)は、新たに事業を始める際の手続きです。
届け出を出さなくても事業はできますが、モールやショッピングカートサービス(ASPサービス)の契約時に開業届のコピーの提出を求められる場合がありますし、利益が発生した際、税金を支払わなければならなく確定申告が必要となります。

詳細は、「国税庁」のホームページで確認でき、届け出の書類もダウンロードできます。
提出先は、納税地を所轄する税務署になり、自分がどの税務署に該当するかは、確認しておきましょう。
また、開業届について不明な点は、最寄りの税務署にお問い合わせしましょう。

取り扱い商品の届出・許可について

取り扱い商品により届出・許可が必要な場合があり、主なものは下記となります。
届出・許可申請には制限もあり、設備が整っていないと取得できない等の条件もありますが、届出・許可が不要な場合もあります。
下記商品を取り扱う場合は、必ず詳細について申請先に確認しましょう。

中古品

「古物商許可」→所轄の警察署

食品

「食品衛生法に基づく営業許可」→所轄の保健所

酒類

「通信販売酒類小売業免許」(2都道府県以上の消費者等を対象の場合)」→所轄の税務署
※販売する場所と同一の都道府県内の消費者等のみを対象の場合は「一般酒類小売業免許」が必要です。

ペット

「第一種動物取扱業」(哺乳類、鳥類、爬虫類を取り扱う場合が対象)→所轄の都道府県、政令市の動物愛護管理行政担当部局
※対象以外の動物についても確認しておいた方がよいでしょう。

医薬品

「薬局開設許可」、「医療品販売許可」(実際の店舗を有する、薬局や店舗販売業の許可を持った販売業者)→所轄の保健所

化粧品

「化粧品製造販売業許可」、「化粧品製造業許可」→所轄の保健所、薬務課

輸入品

さまざまな商品(食品、動植物、衣類、ベビー用品、ぬいぐるみ等)で許可が必要です。
詳細は、農林水産省植物防疫所・動物検疫所、厚生労働省検疫所、財務省税関にお問い合わせください。
また、輸入商品を取り扱う場合は、下記等で確認もしくは相談されることをおすすめします。

ここでは、個人の方がネットショップで商品を販売する際に上記の商品のうち最も多いと思われる中古品についてご案内します。

「古物商許可」について

中古品を販売する場合に必要です。ただし、自分が利用していたものを販売する場合(転売目的で購入していない)、「古物商許可」は不要になります。
また、許可申請書以外、インターネットで販売する場合のホームページのURLが記載された書類も必要です。
自分が販売する場合は許可が必要なのか、また、提出する書類等の詳細について、申請予定の警察署に確認しましょう。
なお、ホームページのURLが記載された書類について、whois情報のプリントアウトでは、受け付けてもらえない場合があり、ショッピングカートサービス(ASPサービス)では、登録内容についての書類を発行してもらえる場合もあるのでお問い合わせしましょう。
取得後、許可証の番号は、購入者に安心を与えるためにもショップサイト上に表示しましょう。
(例:古物商許可の場合→○○県公安委員会公認古物商免許(第XXXXXXXXXXXX号)

注意する点

個人で取り扱う商品には、向かないものがあります。
例えば、手作り石けんやおしゃれ用カラーコンタクトレンズ等です。

手作り石けんは、身体に使用することなどを記載すると化粧品と見なされ「医薬品医療機器法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)」の対象となります。
化粧品と見なされる場合、許可を得ないで製造、また、その製造したものを販売することは医薬品医療機器法による規制の対象となりますし、取り扱う場合「化粧品製造販売業」、「化粧品製造業許可」の許可が必要となります。
取り扱う場合は、所轄の都道府県の薬務課に必ず確認しましょう。

おしゃれ用カラーコンタクトレンズは、視力補正を目的としない場合であっても視力補正用のコンタクトレンズと同様に「高度管理医療機器」となり「医薬品医療機器法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)」の対象となります。また、「高度管理医療機器等販売業」が必要です。
取り扱う場合は、所轄の都道府県の薬務課、下記等で必ず確認しましょう。

インターネット上で商品を販売する際、許可や法令等をどこに相談すればわからない場合、消費者庁にお問い合わせしてみましょう。

特定商取引法の表示について

ネットショップ運営時、法人、個人に関係なく、氏名(法人の場合、代表者の氏名もしくは業務の責任者の氏名)、住所、電話番号の表示が必要です。
※住所についても省略(例:部屋番号)してはいけません。私書箱の表示もできません。
※個人事業者であっても所在地、電話番号の記載が必要です。

個人が自宅で事業を行っている場合等、個人情報を公にしたくない気持ちは理解できますが、正しく表示されていない場合、購入者に不安を与え販売のチャンスを逃す可能性があります。安心して購入してもらえるように正しく表示しましょう。